大判例

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東京高等裁判所 昭和27年(ネ)8号 判決

仍つて、控訴人等の相殺に関する抗弁は時機におくれた抗弁であるとの被控訴人の主張について考えてみる。

被控訴人は原審口頭弁論において、その請求原因として、被控訴人は昭和二十三年十月二十日控訴人伝吉に対し金十五万円を被控訴人主張の約定で貸渡し、控訴人繁は右債務について連帯保証をなし且つ本件不動産について抵当権を設定したと主張したので、控訴人等は右貸金並に之に伴う連帯保証、抵当権の設定を否認して争つたところ、原裁判所は原判決において「被控訴人主張の貸金は単純な消費貸借ではなく控訴人伝吉に対する金五十万円の債権を基本とした準消費貸借である」と認定したので、控訴人等は控訴審において、原裁判所が本件消費貸借の基本債務と認めた金五十万円の債務は、本件消費貸借契約前既に消滅した理由を本件抗弁において主張するものであつて、控訴人等は原判決の言渡を受けて始めて準消費貸借の基本債務である金五十万円の債務に対する防禦方法を主張する必要を認めたものであるから、控訴人等が当審において新な相殺の抗弁を主張したことは故意又は重大な過失によつて時機におくれたものではないから、被控訴人の主張は採用することはできない。

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